◆車産業についてちょっと◆2002.9.23.
以下の文章は私の個人的主観で綴っております。なにとぞご了承ください。
車をデザインしてる方々へお願いしたいんですが、ダサイのはもういいかげんにしてもらえないでしょうか。私は幼少時、スーパーカーブームでした。カード、消しゴム、筆箱、プラモ、すべてはスーパーカー一色の時代、私は国産車であるフェアレディZに夢中でした。あの美しいデザイン、あのセクシーな腰つき、すべてを愛していました。私は子供ながらに大人になったら絶対Zに乗ってやる。Zの似合う大人になってやる。
そしてZに乗る為に免許を取得し、最初に手に入れたZは白の130型。そしてついにZの中で最も好きな黒のZ130ターボ。私は嬉しくてしかたがなかった。が、そんな日々もつかの間。ある夜、友人を乗せて走っていると黄色の点滅信号の交差点で赤い点滅信号の右側からタクシーがゆっくりと出てきたので、私は減速した。そしてそのタクシーは止まったので私は早く通り過ぎてあげようとアクセルを踏み込んだ。するとそのタクシーは微妙にゆっくりと交差点に出てきた。ゆっくりゆっくりと。私はそのタクシーが動いてるのに気づいた時はすでに遅かった。タクシーの左側面に激突。そう警察署の前の交差点だったので、たちまち警察官数人が出て来た。タクシーの後部座席からはサラリーマン2人の客が首を押さえて出てきた。俺はZのあのクールなフロント部が盛り上がり、前が見えない程の廃退ぶりにショックで動けなかった。ふと、気づくと助手席の友人が胸を押さえてうずくまっていた。私はそれに気づき、「大丈夫か?!」と声をかけるやいなや、私の背後の扉を開き、私の革ジャンの襟首をつかんで車から警察官に退き吊り出された。そして私を睨み付けた警官は開口一番に「お前、シンナー吸ってるやろ!」と怒鳴られた。何がなんだかわからなかった。当然、シンナーも吸ってなければ、酒も呑んでない。「いや、それより友達が!」って言う私を押さえつけて、「シンナー吸ってるやろ!」とまた怒鳴られた。接触したタクシー運転手、その乗客は、救急車で運ばれて行った。現場に残された私と友人と無惨な姿になった私の愛するZの中で、現場検証された。その人たちにとっては、ただのタクシーとの接触事故で廃車。しかし私にとっては幼き頃から愛し続け、1年間にわたって探し回り、やっと手に入れた日産フェアレディZ130ターボブラックS58年型。それは憧れ続け、やっといっしょになれた愛する人同然。その愛する人を失った脱力感。失望感。あげくに、保険も下りなかった。そりゃ相手は乗客を乗せたタクシー。こっちはZに乗る革ジャン着た若者2人。しかも、タクシー会社なんてその道のプロ。どう考えてもこっちの分が悪い。なので、私は未だにタクシーは大嫌いです。
私はZを失い、SUZUKIのGSXでバイク通勤。そう、Zを失った絶望感と新しい車を買うにも、ろくなルックスの車がないから。それでも仕事でどうしても車が必要だった私は、フェアレディZを生んだ日産を訪れ、近代の粗大ゴミのような新車たちを見て失望し、HONDAに行き、セクシーさのない車たちを見て失望し、TOYOTAに行き、もうどうでもよくてスープラを買おうとした。が、その車屋の店員があまりにどんくさいので、「もう、いいです。いりません。」と言って、私は再び日産へ。そしてまた粗大ゴミのような新車たちを眺めていると、さっきここへ来た時は車の前部分しか見てなかったが、後ろ部分を見て歩いていると、そのおもかげ、まさにZ!という1台の車を見つけた。「これはなんていう車ですか?」と、日産の人に尋ねた。「あぁ、それは180(ワンエイティ)SXですよ。」私は「Zの後継車ですか?!」と聞いた。店の人は「いえいえ、シルヴィアです。」と言われたが、私は「いえ、これはZですよ。このテールの雰囲気は。」と言った。店の人は「う〜ん、そう言われれば似てますかねぇ?」と、どーでもいい返事。私はその180SXに決めた。しかし、そんな180SXも乗り続けて10年以上が経ち、もうあっちこっちガタがきて限界。車を買い換える時期にきた。
写真上から2枚が今から10年ほど前、私が探しに探し回ってやっと手に入れ、乗り回してた日産フェアレディZ130ターボTバールーフの黒。一番下の写真は上の写真ではZのルックスがよくわからない人のために雑誌からスキャンしたやつ。この黒の130Zに乗る前は白のZに乗ってましたが、ボンネットのダクト部がこの写真のやつがどーしても欲しかったので、再び探して手に入れた代物です。
Zって、モデルチェンジするたびに、「前のほうがかっこよかったのに」って思います。元々がかっこいいから、ちょっとやそっとスタイルダウンしても問題ないんですが、個人的には130Zと31Zが好きでした。最新のZはフェアレディの名を語ってるのも嘆かわしいほど私はヒドイと思いますが、またさらに新しいZが出たら、今のZも少しは見れるようになるんでしょうか。
今だに車産業は近未来的なスタイルにゴムタイヤというアンバランスな間抜けさでがんばっている。さすがにエアコンも快適、エンジントラブルもない新車に乗っていた以上、もう旧車は買えない。お願いしますから昔の旧車をリバイバルしてほしい。昭和50年代のセリカ2000GTリフトバック、スカイライン2000GTケンメリ、RX-7、みんなステキな車ばかりだった。ダルマセリカや117クーペや30Zも31Zも好きだった。みんな華麗でワイルドでセクシーだった。昭和60年以降の車なんて私にとってはタダでもいらないガラクタだった。最近の車では日産ラシーンやダイハツネイキッドやラパンなんかがいいデザインだと思ったが、結局最初だけで、ラシーンは初回版以外はどんどんダサくなっていき、ネイキッドもマイナーチェンジしてわざわざダサくなった。車業界の売り上げが悪いという話はよく聞くが、何でも不景気のせいにすんなよ。ダサいから買わない。最近新しく出たフェアレディZなんぞ、乗ることが条件でタダであげると言われても「いらん!」って即答で断る。みんな今、その車がかっこいいと思って乗ってんのかそれが不思議。いや、もちろん個人趣味もあるでしょう。私の妹なんてネイキッドが気に入っていたのにますますダサくなっていったワゴンRを買っている。わからん。ワゴンRだって発売した当初は好きだったのに、今のワゴンRはタダでもいらん。
結局、外車で唯一欲しいと思った'71年型ムスタングマッハ1が欲しい。国産車に期待し続けた私がバカだった。という結論になる。あの130型フェアレディZを生んだ日産が私の中で腐った以上、もう国産に期待できない。もしくばTOYOTAのbBでもラパンでもどーでもいいや。究極の妥協で。ゆっても7桁の金額で買い物するわけで、決して安い買い物ではないのに妥協。しかも外で使う物だから人に見られるわけで、それが妥協の品。昔、私は「女と車は男のステータス」と思ったことがある。冴えない男がいて、そいつがある日、すんごいいい女を連れて歩いてた。また、すごく大雑把で、こだわり無さそうな知人がある日、ベンツの2シーターで現れた。両者共に見る目が変わった。その時そう思った。たしかにくだらないことかもしれない。しかし、そんなくだらないことで私の見る目が変わったのなら、その両者は勝ち組ですよ。
最近では車業界のCMも斬新?というか、そういう雰囲気を醸し出し、車デザイナーみたいなおっさんが偉そうに語りながら「ニュー●●誕生」とか「あなたに一番フレンドリ〜●●」みたいなCMを見た。たのむからそんなヘボいものでイキらないでください。お願いですから。そんな似たようなものゴロゴロしてますよ。
私は個人サイトを通してこういった超個人的主観でメーカーや業界を批判するようなのはとてもキライでした。嫌悪するほどに。しかし、もうこの10年、我慢を超えました。超えすぎました。今でも道路では同じような車でひしめき合い、大渋滞を巻き起こし、排気ガスをぶちまけて、それでも歩行者より偉いご身分のようにダサイ車で我が物顔で走っています。エコカーは賛成です。政治家から率先してVIP車からすべきです。しかし、車のルックスもよーく考えてください。日産の人に一度、Zの話をした時「私たちの業界ではリバイバルは反則なんですよ。」という訳のわからない答を聞いた。昔の車は最近のぶっさいくな顔と違って、みんないい顔してました。私の超個人的主観ではあるでしょうが、そういうユーザーがいて、車のルックスにこだわらない人々も多くいる以上、ここらでちょっと考えてほしいものです。これはあくまで私のお願いです。
PS:あなたの乗っている車はとても気に入って好きで購入し、乗っているというのなら羨ましいです。それは私からしたらガラクタでもあなたにはいいパートナーでしょう。それと同じであなたから見たらガラクタでも私には最高のマシンが130Zでした。 |
写真上から2枚が今から10年ほど前、私が探しに探し回ってやっと手に入れ、乗り回してた日産フェアレディZ130ターボTバールーフの黒。一番下の写真は上の写真ではZのルックスがよくわからない人のために雑誌からスキャンしたやつ。この黒の130Zに乗る前は白のZに乗ってましたが、ボンネットのダクト部がこの写真のやつがどーしても欲しかったので、再び探して手に入れた代物です。
Zって、モデルチェンジするたびに、「前のほうがかっこよかったのに」って思います。元々がかっこいいから、ちょっとやそっとスタイルダウンしても問題ないんですが、個人的には130Zと31Zが好きでした。最新のZはフェアレディの名を語ってるのも嘆かわしいほど私はヒドイと思いますが、またさらに新しいZが出たら、今のZも少しは見れるようになるんでしょうか。
|